わが社の事業は3タイプ電子部品及び機器編

ニッチな製品を幅広い業界へ!「電子部品及び機器」

理経の「電子部品及び機器」の製品は外見からではわからないけれど、実はあの部品がこの製品の中に使われている!というようなことがよくあります。例えば、前号でご紹介した特殊な「接着剤」もその一つです。防衛・衛星・通信関係などで利用されている「マイクロ波・ミリ波用部品」、カーナビなどの信号をテストするのに利用する「RF信号の収録・再生機器」、その他「タッチパネル」、「LEDチップ(発光ダイオード)」など、国内外からさまざまな製品を提供しています。加えて、海外子会社を販売拠点として、独自性の高い電子部品を海外メーカーにも供給しています。

スマートフォンから人工衛星まで「マイクロ波・ミリ波用部品」

「マイクロ波」と聞いて思い浮かべるのはどんなイメージでしょうか。目に見えるものではないためイメージしづらいかと思いますが、マイクロ波はさまざまな用途で利用されています。身近な製品でいうと、電子レンジ(英語で"Microwave Oven")、携帯電話、衛星放送、GPS、無線LAN、Bluetooth、ETCなどがあります。このような技術の発展により、私たちの生活はここ数十年で劇的に変化しました。30年前の携帯電話といえば、肩掛けで無線機本体に電池を一緒に運ぶタイプで重さは3kg。今では考えられない大きさですね。

マイクロ波は、電波の周波数による分類の一つ(周波数3GHz〜30GHz)。「マイクロ」は、電波の中で非常に短い波長域であることを意味しています。周波数が高いほど直線性が強い性質を持ち、伝送できる情報量が非常に大きいことから、移動体通信基地局、レーダー、衛星通信などに幅広く利用されています。

同分野の新製品として、2013年よりTime Domain社製「UWB(超広帯域)測距及び通信モジュール」の販売を開始しました。対象物(人・物・車両)へパルス信号を送信し、反射してはね返った信号の戻り時間から3次元的な位置を測定する技術を使っています。雨天や砂塵などの厳しい環境においても、従来のレーダーより高精度な測定を実現することが可能なため、無人車両の衝突防止や、大型車両や大型装置の周りにおける人身の安全と状況把握、屋内およびGPSの使えない環境におけるナビゲーションなどに役立ちます。

電力自由化目前!シミュレーションに最適「電力系統電磁過度解析ソフトウェア」

ご自宅の屋根に太陽光パネルを設置された方はいらっしゃいますか?2016年に電力小売全面自由化が行われますね。自由に電力会社を選び、電気を購入したり売ることも可能になると、今後それを目的に太陽光パネル設置を計画される方も増えてくるのではないでしょうか。全面自由化の数年後には、現在の電力会社の発電事業と送電事業が分離され、新規事業者の参入が促されます。新規事業者は既存の電力会社との連携が必要で、その際に発生する課題や問題解決のために、電力系統解析のシミュレーションソフトが必要になる場合があります。

「PSCAD/EMTDC」操作画面

理経が取り扱うカナダManitoba社製シミュレーションソフト「PSCAD」は、複雑な電力系統の電磁過渡現象をシミュレーションする目的で開発されたソフトウェアです。優れたGUIの「PSCAD」と解析プログラム「EMTDC」との連携で、従来多くの時間を要したシステム設計を大幅に短縮することができます。

日本の防衛に貢献!「防衛関連機材・人命救助用機材」

「集団的自衛権」が2014年流行語大賞を獲るなど、国防に関する話題は尽きることがありませんが、理経が防衛向けに特化した装備品で、防衛省と直接取引していることをご存知でしょうか。

装備品と言っても数多くの製品があります。30年以上にわたり納入している対レーダーやミサイル用デコイ(敵の目を欺き本物の目標と誤認させる目的で展開する装備の総称)が「チャフ」・「フレア」です。「チャフ」とは相手のレーダーに捉えられた際に、自分の位置を正確に知らせないために空中に散布するものです。また「フレア」は、空中で金属粉末を燃焼させることにより生じる光(赤外線)によって、光センサー誘導ミサイルに誤認させ、危機を回避するものです。 そのほかにも「可搬型拡張式コンテナハウス」、「コンテナ牽引ドーリー」「物量誘導落下傘」など各種防衛関連製品を取り扱い、提供することで日本の防衛に貢献しています。

今回紹介した製品は「電子部品及び機器」のごく一部です。ユニークな製品を数多く取り扱っております。

(2015.1.27 掲載)