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航空機搭載機材「チャフ」・「フレア」とは?

理経が取り扱う製品のなかには、普段の生活ではなかなかお目にかからない防衛関連の製品もあります。その一つに「チャフ」・「フレア」があります。ハリウッド映画などの飛行機や戦闘機が登場するシーンでは「チャフ」や「フレア」が出てくることがあるので、見たり聞いたりしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はそんな製品にスポットを当てます!

チャフってなに?

「チャフ」は航空機を探知して追尾するレーダー電波を回避するための製品です。いわば敵のレーダーに「影」を作り出すために金属片を散布し、敵に誤認させるために使用します。
本来なら標的の航空機本体から返ってくる電波信号が、散布された金属片によって阻害され、ロックオン(レーダーやミサイルが目標を捉えること)を逸らすことができるのです。
この方法は、レーダーが開発されて以来、古くから使用されている最も単純で安価な妨害方法で、レーダー誘導されるミサイルに対して非常に有効な手段です。

チャフ製品

チャフは何でできているかと言うと、従来はアルミ箔を必要な長さに切って使用されていました。敵が照射した攻撃用レーダーの周波数に合わせた長さでないと、レーダーを妨害できずにミサイルのロックオンを逸らすことができないからです。
現在では、滞空時間をより長くするために、ガラスファイバーにアルミを蒸着させたものが主流となっています。

フレアってなに?

フレアは、熱源を探知して誘導される赤外線誘導ミサイル専用のおとりです。
赤外線誘導ミサイルは、航空機のジェットエンジンなどから出る熱赤外線を探知し、追尾するタイプのミサイルです。その「熱源を追尾する」という機能を逆手に取り、追尾されている戦闘機から「フレア」という熱源を多数打ち出すことによって、ロックオンを逸らすことができます。

2015年10月18日に開催された観艦式。海上自衛隊P-1哨戒機 「フレア」は理経が納入。

フレアは何でできているかと言うと、マグネシウムなど酸化しやすい金属粉末をベースに、航空機のエンジン排気口から放射されるのと同じ周波数帯の赤外線を出しながら燃焼するように作られています。
標準のフレアは約2000℃の高温で燃焼しますが、新しいミサイルに対処可能な航空機の機体と同等の熱源で燃焼する低温フレアや、夜間で光を発しない隠密性フレアが開発されています。

理経はこれらの製品を1980年代から30年以上にわたって取り扱っており、現在では多くの自衛隊機に搭載されています。皆さまの安心・安全な生活を送るための防衛関連機材や人材救助機材を数多く取り扱う特機部の一製品をご紹介させていただきました。

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「チャフ」・「フレア」について

(2016.2.23 掲載)