Vol.08 [新宿から吉祥寺まで歩いてみた編] | [チャレンジ企画]やってみたらこうなった！ | 株式会社理経

新宿から吉祥寺まで歩いてみた編

みなさんの通勤にかかる時間はどれくらいでしょうか？
職場など、自宅から離れた都心で被災すると、交通網の復旧に時間を要し、帰宅が困難になることが予想されます。2011年3月11日の東日本大震災でも、帰宅するのにたいへんな思いをされた方も多いのではないでしょうか。関東大震災級の大地震はいつ起こるかもしれないとも言われています。いざというときのために、私たちチャレンジ企画班は、実際に新宿から自宅方面へ歩いてみることにしました！とはいえ、自宅までは人によっては数十キロあり、いきなり自宅まで歩くのは体力がもつか心配。。。今回は新宿駅と自宅の間に位置する吉祥寺駅を目指して歩くことに。チャレンジの結果はいかに？

登場人物紹介

たけちゃん

無線アンテナのベテラン営業マン。小さいことは気にせず、大抵のことは引き受けてくれる性格で、みんなから重宝がられている。
趣味は草野球とビール
おおしまさん

システム部所属の営業マンたちを陰で支える営業事務のスペシャリスト。アクティブで朗らか、チャレンジ精神が旺盛。
趣味はトレッキングとサックス
あきおさん

穏やかで丁寧な言葉遣い、迅速な対応がモットーのベテラン営業マン。ラーメンのことなら彼に聞けと言われる程のラーメン通。
趣味はもちろん、ラーメン食べ歩き
おくいちゃん

日々奮闘している新米広報。
おっとりしたマイペースな性格で人懐っこく、思っていることが顔に出やすい。
趣味は読書とボルダリング

10月21日　15時頃　新宿区　新宿野村ビル前

たけちゃん: 僕たち4人って、路線はそれぞれ違うけど、家はみんな西東京方面だったんだね。今日は実際に災害が起きた場合に自宅に帰ることを想定して、ゴールは新宿から西に約12km先にある吉祥寺駅にしよう。迷うといけないから、最初は青梅街道を歩こう。みんな準備はいいかな？
おくいちゃん: ばっちりです！ハンカチに、お水（500ml）に、歩きやすいようにスニーカー履いてきました。
あきおさん: ぼくは実際に被災したときを想定して、いつも通りワイシャツ着てきたよ。
おおしまさん: 今日は、気温20°程度で曇りと歩きやすいですね。良かった。

たけちゃん: どの位歩いたかは、万歩計のアプリで確認しよう。
あきおさん: これだと、ズルできないね。困った、困った（笑）
おおしまさん: スマホはゴールまで使わないようにしたいね。災害時は十分に使えるかわからないし、バッテリーは温存したいし。

おくいちゃん: この日のために、「東京防災」を買いました！災害時に必要な情報が載っているんですよ。例えば、コンビニは地域の災害時帰宅支援ステーションになるのですが、対象店舗にはこんなステッカーが貼ってあったりとか！
おおしまさん: 本当だ！普段から利用しているのに、こんなステッカーがあるのは気づかなかったわ。
あきおさん: 成子天神あたりも雰囲気が変わったね。東京医大もすごくきれいになった。

おおしまさん: このあたりはまだ土地勘がありますね。健康診断で歩くように言われてから、会社帰りに20分ほど遠回りして新宿駅まで歩いているんですよ。
たけちゃん: おっ！話してるうちに、もう中野坂上まで来たね。

あきおさん: そういえば、青梅街道は災害時に「緊急交通路」になるんだよ。一般の車両の通行が制限される代わりに、緊急車両を通れるようにするんだ。
おおしまさん: 意識してみないと気付かないだけで、防災関連の情報はたくさんありますね。

たけちゃん: この地図にも、近隣の避難所の情報があるよ。
学校や公園が避難所になっているね。

あきおさん: 小さい公園発見。これで、トイレは大丈夫。水も確保できるかな？？？
たけちゃん: あれ、砂場の水道に蛇口が無い。。。。いたずら防止の為かな？？？

おおしまさん: このコンビニに災害用の公衆電話が置いてある！
さっきはなかったから、店舗ごとに違うんだね。

あきおさん: おや？あそこに見えるラーメン屋は、名古屋に本店が。。。
たけちゃん: あきおさん、ラーメンサーチ目的で歩いてたら、いくらでも歩けそうだね。（笑）
もうすぐ、高円寺だけど。。。。避難所ってあった？
おくいちゃん: ラーメンの話に夢中で通り過ぎてしまったんじゃ？？
おおしまさん: あそこは避難所じゃないですか？きれいな学校だね。
たけちゃん: この公園にも、避難所のマークがあるね。トイレに水道、人がたくさん入れるスペースがありそう。
あきおさん: あそこにも看板があるよ。このあたりは学校が多いってことは、災害時は心強いね。

16時頃　杉並区　新高円寺駅周辺（新宿から約4Km）

おくいちゃん: 歩いて１時間程度。やっと半分くらいかな？
あきおさん: まだ、3分の1だな。
おおしまさん: あら？確か、中野区の地図では、この学校は避難所のマークが入ってなかった。杉並区内の地図だと、杉並区の避難所だから学校にマークが入っているのね。きっと。

おくいちゃん: あー確かにそうですね。なるほど。
あきおさん: う〜ん。。。（うなる）
たけちゃん: おや、寄り道ですか？？？（笑）そろそろ、ビールが欲しくなってきたよね。

おおしまさん: こんなところに公衆電話！なになに？
災害用伝言ダイヤルは「171」。
おくいちゃん: 「東京防災」によると災害時、ここに電話してメッセージを録音すれば、伝言を残せるシステムですね。
自宅や携帯の番号を登録しておけるから、家族や友人などの親しい人が、自分の伝言にアクセスできるみたいです。

たけちゃん: 消火器にも、近くの避難所の情報が書いてあるよ。
おおしまさん: あら、ほんとだ。言われないと気付かなかった「震災時の避難・救護拠点は近くの区立小・中学校です」ですって。

17時頃　杉並区　荻窪駅周辺（新宿から約8Km）

あきおさん: やっと荻窪だね。おや？このビルなつかしいなぁ。昔このビルにうちの仕入先が入ってて通ったなぁ（しみじみ）
おくいちゃん: あきおさん、この辺も詳しいんですね！やっと、荻窪駅だ！あと30分くらいですかね。。。

あきおさん: まだ、まだ。ところで、この商店街には知る人ぞ知る名店があってね。。。。
おくいちゃん: お腹すいてきました。。。いざという時のために、バックにチョコレートでも入れておくとよいですね。
おおしまさん: さすがに疲れたね。。。履きなれたスニーカー履いてきたのにマメができちゃった。ばんそーこーがあったはず。（カバンの中を探す）
たけちゃん: ここらで少し休憩しましょう。

17時30分頃　杉並区西荻窪近辺（新宿から約10Km）

おおしまさん: めっきり暗くなっちゃったね。。。
あきおさん: 迷ったかも（汗）大通りから外れて住宅街に入ったし、方向感覚が。。。
おくいちゃん: こんなとき位置情報が見られれば（泣）災害時は道も崩れているかもしれないし、もっとたいへんだろうな。

たけちゃん: あの光は？！吉祥寺の駅ビル？「●tre」じゃない？？？
あと、もう少しだね！
おおしまさん: えっ「●tre」？　これスーパーの「●コレ」ですよ。全然違いますよ〜（笑）
一同: あははは〜
あきおさん: たけちゃん、疲れちゃったんじゃないの？

18時30分　武蔵野市　吉祥寺駅前（新宿から約12Km）

おくいちゃん: やっと、吉祥寺駅だ！ゴール！！！！！
おおしまさん: これが本当の「●tre」！！！！！

たけちゃん: ほんとだ。結構、歩いたね。誤差もありそうだけど、歩き始めたころから数えると、10Km、17000歩！？

おくいちゃん: 歩いてきた道と距離感は、だいたいこんな感じですね。

おおしまさん: 結構疲れたね。。。膝ががくがく言ってるよ。
おくいちゃん: お腹ペコペコです。
あきおさん: じゃ、ラーメン食べに行きますか！！お店の目星はつけてあるから任せて！！！
一同: やったー！！

見慣れない道を長時間歩き続けるのは、想像以上にたいへんでした。災害時は職場待機も推奨されていますが、どうしても帰らなくてはならない事情もあるかと思います。いざというときのために、職場に歩きやすい靴を置いておく、近隣の避難所や防災拠点の場所を確認することに加え、飲料水や非常食、ちょっとしたケガに対応できる携帯用の救急セットも準備すると良いようです。

（2019.12.25 掲載）